FujiMan Production - 徒然日記 -
2003/12/19 真空採血管が問題になってる
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 いま病院では真空採血管での採血方法が問題になっています。真空採血管で採血をすると、採血管から血液が逆流することがあって、 滅菌されていない採血管からバイ菌が体に入る問題を、NHKが報道番組で取り上げたのがきっかけになっています。
 うちの病院では翌日から、体の抵抗力に不安のある方には真空採血以外の方法で採血するようにしました。厚生労働省も敏感に反応して、 すべての採血管を滅菌するように製造会社に通達を出しました。製造ラインの変更には時間がかかりますので、流通するのは頑張って春頃だそうです。
 ではそれまで現場はどうするのか?... たとえ滅菌された採血管でも、保管は野ざらし状態でキャップの外側は不潔じゃないか、 という意見も出てきました。だったらすべての採血管を滅菌する意味がないじゃないか。 なんだか議論が妙な方向に進みそうで、このままいったら手術室よりも清潔な採血室を作って、私たち採血者は滅菌手袋をして、さらにマスクをし、 ドラマの手術医よろしく両手をかざして「メス!」ならぬ「注射器!」と言うはめになるんじゃないかと思ってしまいます。 採血が手術より危険だとは思わないので、そんなことにはならないと思いますが・・・。
 医療事故のニュースが毎日のように報道されて、少し過敏になり過ぎてるのじゃないか思います。
 バイ菌が逆流すると行っても、猛毒菌が入るわけじゃありません。転んで擦りむいた時に傷口から入り込むような自然に存在するバイ菌です。 抵抗力のないひとを除いて問題はないと、私は思うんですけど、これは医療人の都合のよい発想でしょうか。

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