FujiMan Production - 徒然日記 -
2004/01/10 万葉の人びと
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 遅ればせながら、あけましておめでとうございます(^^ゞ
 MIDI MUSICコーナーにアップした「今宵」の詞のもとになった短歌がひょっこり出てきたので紹介します。 これは学生時代に読んだ「万葉の人びと」という故・犬養孝先生が、NHKで放送したものを文字化したもので、 口語体で読みやすく私がハマった本のひとつで、そこに載っていたものなんですが、肝心のその本が見付からない。 (誰かにあげてしまったのかなぁ)
 さてさて、万葉の恋は男性が女性のもとを訪ねてたそうで、女性はただひたすら待ちわびていたようです。 それで万葉の歌には女性が待つ歌が多いらしく、ひょっこり出てきたメモの歌はこうです。
 「ありつつも 君をば待たむ 打ち靡(なび)く わが黒髪に 霜の置くまでに」
〜こうしていつまでも貴方を待ちましょう、私のなびく黒髪に霜がついたって・・・〜
と歌っているんです。男尊女卑の時代で女はただ虐げられてたのね、と読んではいけないんです。 当時には当時の恋の形があって、男も女もお互いに心を通わせていたことが、犬養先生の当時の時代と歌った作者の背景、 それから現代の感覚に合わせた解説を読んでいるとよく分かり、なんともいえない癒された感情にひたります。
 「淡路の 野島の崎の 浜風に 妹(いも)が結びし 紐吹きかえす」
 これは男性が詠んだ歌です。淡路島の北端、野島の崎にたどり着いたとき、 妻が結んでくれた紐が浜風に吹かれてひるがえったときに、「妻はいまごろどうしているだろう」という気持ちを歌ったものです。
物に対してそのひとの心を感じること・・・「言霊(ことだま)」と言うそうです。この歌でいうと「妻が触れた紐」ですね。
 奥さん、旦那が出かけるとき、さりげなく「あ、ネクタイ曲がってるわよ」と直してあげてください(^o^)

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