FujiMan Production - 徒然日記 -
2005/05/18 私が思うジャーナリズム
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 「ハインリッヒの法則」というものがあります。
 ひとつの重大事故(死亡・重症災害)の裏側には、29の同じような軽傷事故(軽傷災害)があり、さらにその裏側には300の無傷害事故(ニアミス、ヒヤリハットとも言う)があり、 そしてその背景には数千から数万の危険な行為、あるいは危険を予測させる状況がある・・・というものです。
 1:29:300のこの法則は、アメリカの技師・ハインリッヒが労働災害の発生確率を調べて1931年に提唱したものです。 事故防止のための安全管理に携わっているひとなら誰でも知っている…、っていうか知ってて当たり前!だと思います(^^)。
 すでに保険会社の経営計算に役立てられ、「事故」を「失敗」と読み替えてサービス・マネージメント …「失敗(1)」と「顧客からのクレーム(29)」と「クレームは無いけどヒヤっとしたこと(300)」…としてビジネス界で利用されているということで、 ただ医療分野は少〜し遅れをとっているようですが(^^A;、リスクマネージメントの基本として浸透していくものと思います。
 JR福知山線脱線事故で、事故後のJR西日本社の対応が批判されているのは、このハインリッヒの法則を考えればある意味当然と言えるかも知れません。 あとからアレもコレも出るわ出るわの不祥事…、ハインリッヒの法則によればヒヤリハットの裏に数千から数万の危険を生む行為があるっていうんですからね(-.-;)。
 メディアも事件発生のあと、いくらでも出てくる不祥事を集めて得意げに報道するよりも、29の事故が起きたときに、その裏側にある300のニアミスにまで踏み込んで、 警鐘を鳴らすような報道の仕方を考えたほうがいいと私は思います。

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