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もう少し前置きを…
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インターネット年表  ネットのセキュリティ環境が大きく変化してきました・・・とは、どういうことなのか。もう少し書いておきたいと思います。

インターネットの歴史

 「変化」というときにはちょっと歴史を…ということで少し調べてみました。右の年表はムチャクチャ簡単にまとめてあります。
 インターネットは1969年のアメリカ国防省のARPAnetから始まっています。「コンピューターウイルス」という言葉は1974年にSF小説の中で、 すでに登場していました。ただ、当時の専門家は「あり得ないこと」と一蹴していたようですが、 最初のウイルスはなんと、インターネットが商用利用に解禁される前年に発見されています。これは驚きました。 ウイルスはインターネットが解禁になってから…と思っていたからです。

実力を誇示していた時代

happy99  私がウイルスに遭遇したのはWindows95パソコンを購入してすぐだったと思います。ウイルス名は忘れてしまいましたが、怪しげなメールに添付されていたもので、 うっかり実行すると、システムの破壊はなかったと思いますが、いろんなファイルに感染していく厄介なものだったと思います。

 右は「Happy New Year 1999」と表示して花火を打ち上げ、そのあいだ裏で感染活動をする「happy99」と命名されたウイルスのものですが、他にも、クイズに全問正解しないとシステムを破壊するものや、 画面が崩れ落ちるように表示してしまうもの、保存されたファイルを消去していくもの、ネットワークを麻痺させるものなど、 ユーザーが慌てふためくことをあざ笑うような挙動をするウイルスばかりでした。私のパソコンも時々やって来るウイルスを見つけては警報を鳴らしていたものでした。

商売になる時代

 それが2006年頃から様子が変わってきました。パソコンの警報音を聞かなくなりました。 この頃からウイルスは商売になるようになってきたのです。商売になるのなら、出来るだけユーザーには見つからないほうがいい…。 ウイルスの挙動は次第に巧妙になっています。

 商売になるというのは、広告メールをたくさん送りつける仕組みを安定して供給することです。「そんなことで商売になるの?」と疑いの眼を向けるあなた、甘い甘い。 たとえ購入に走る人の割合が1万人に1人でも、100万件送りつければ100人購入することになります。メール広告は元手がほとんどかかりませんから、効率はいいわけです。 迷惑な広告メールがなくならないのは実際に買っている人がいるということですから、頼んでいない広告メールからの商品はみんなで買わないようにするしか対策はないでしょうね。

 さて、ウイルスを送りつける手段として、メールに添付する方法は今では簡単に見つかってしまいますから、ホームページに誘導してダウンロードさせる方法や、ホームページを閲覧しただけで感染させる方法を編み出しました。 感染したパソコンを破壊するようなことはしません。とことこん利用したいのでリモートコントロールできるようにプログラムをインストールします。もちろんユーザーには気付かれないように実行します。 場合によってはウイルス対策ソフトの働きを止めてしまいます。

 一見害のないように見せかけたプログラムを仕込み、パソコンの起動とともに動き出し、挙動の違うモジュールをその都度ダウンロードしてパソコンのメモリ内で合体して悪事を働くウイルスが登場していることが最近分かってきたそうです。 メモリ内にしか存在しませんので、パソコンの電源を切るとその痕跡は消えてなくなります。ウイルス対策ソフトでは発見しにくいタイプだそうです。こうなるとウイルスはやりたい放題ですね。

無料のウイルス対策ソフトはダメ?

 私の知り合いから「ウイルス対策ソフトは(機能制限付きだから)無料のものは良くなくて、有料のものでないとじゃないとダメなんじゃないのか?」と言われたことがあります。その見方はある意味正しいと思います。

 無料ソフトが機能的に劣っていてウイルスの発見・駆除率が悪いということは(製品にもよると思いますが)ありません。有料ソフトだから100%防御できる…ということも残念ながらありません。 私は機能的にはそんなに変わらないと思っています。事実、有料ソフトが見逃した新種ウイルスを無料ソフトが検出したという経験があります。(これはたんにパターン更新のタイミングが無料のほうがたまたま早かったというだけの違いですが…)

 では、何が違うのか…、ということですが、(勿論有料のものにはウイルス対策だけでなく、ウェブ対策やフィッシング対策、スパイウェア対策、ファイヤーウォールなどの多機能であるという違いもありますが) ずばりサポートの有無と言えるでしょう。

 無料ソフトで済ませたい方は、メール対策とか、安易に怪しげなサイトに近付かないとか、最新のウイルス事情を自分で入手するとか、自己管理も含めて自助努力に常に心掛けて利用しましょうということになります。 万一、ウイルスに感染してしまった場合でも自力解決しなければならないということになるでしょうか。

 最近のウイルス事情は巧妙化していて、対策ソフトも機能が多様化して分かりにくくなっています。そんな事情にいちいち付き合ってられないという方は(大部分の方がそうだと思いますが)、 総合セキュリティ対策ソフトを購入されたほうがいいかも知れません。私のその知り合いにはそんな風に答えました。


挿絵にはMicrosoft Office クリップアートの素材を利用しています。

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