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しし座流星群
33年ぶりの天体ショー
トップページデジカメ写真館> しし座流星群 00/11/20 UPDATE

2001年11月19日 午前3時00分〜3時30分
 しし座流星群は33年周期で太陽を回るテンペル・タットル彗星が残したチリが地球上に降ってくる現象です。 彗星が周回するときに軌道上にたくさんのチリを撒き散らします。地球が太陽を周回する軌道と彗星の軌道が交差するとき、 地球はこのチリの中を突き進むことになります。このチリが大気圏に突入するときに燃えるため流星として見えるわけです。
 しし座流星群は毎年11月の17〜19日に見られるわけですが、母彗星の活動周期に合わせて流星群も活発になるということで、 1998年〜2002年は大流星群となって観測されるということで話題になったというわけです。
 これによると来年にもチャンスがあるわけですが、必ずしも全世界で同じように観測されるわけではなく、2001年の今年は日本・アジアがチャンスに恵まれたらしいです。

広島・呉
 18日は朝から雲が多い天気でした。天気予報では19日午前0時からの天気は「晴れ・降水確率0%」。それを期待しつつの夜を迎えるための寝貯めの昼寝を少しばかりしました。
 夜になって空を見上げますと、雲は少なくなりましたが、肝心のしし座が上がってくるだろう東の空にはうっすらと雲がかかっています。
 撮れるんだろうか・・・少し心配。
 日付が変ると、30分置きぐらいに外へ出て空を見上げました。目が慣れてよく見ると相変わらず東の空には薄雲がかかっています。オリオン座はくっきりと見えていました。 真上に目をやると天の川が辛うじて分かります。ここは田舎ですので星はよく見えます。
 ですが、田舎とはいえ、街灯や民家から洩れ出る光が空との間にグラデーションを映しています。自宅の庭の近くに街灯がひとつあって、やたら明るく感じてしまいます。 ですが次の日の仕事に差し支えるといけませんので、ここで撮るしかありません。
 1時を過ぎたあたりから、流星が目につくようになってきました。1分待てば1〜2個は見ることができます。しし座は雲に隠れて見えませんでした。現れてくれ・・祈る心境です。
 2時を過ぎると明らかに数が増えてきたのが分かります。明るいのが頭上を越えていきました。しし座の方角はまだ雲がまだらに見えます。この雲は3時になっても消えませんでしたが、 しし座は雲から現れていました。やったー。


写真をクリックすると大きな写真で表示します(25KB)。

 3時になりました。デジカメ(C-2100)を三脚に固定していざ外へ・・・。目が慣れるのを待って、スイッチを入れて液晶ビューに切り替えてみると・・・真っ黒。 な〜んにも写らない。白い点(星)すら見えない。・・・撮れるんやろか。
 とりあえずこのデジカメで最大の露出になるようにマニュアルモードに切り替え、最大絞り(F2.8)と最大のスローシャッター(S=16")にして撮ることに・・・。
 あとはしし座方向にレンズを向けて、ただひたすらシャッターを押して16秒待って、シャッターを押して・・・の繰り返し。下手な鉄砲数打ちゃ当たる方式でとにかく押し続けました。
 しし座の近くで流星が光ると「頼む写っといて」とカメラにしゃべりかけ、別の空で明るく光る流星を見て方向を変えたくなる衝動をぐっと我慢して、 そんなこんなで3時半までに75回シャッターを切っていました。あとはパソコンで開いてみるまで分かりません。「撮れてるんかいな。」
 家に入ってすぐにパソコンで確認したら、ありました1枚だけ。はっきりと写っているのが・・・嬉しかったです。それがこの写真。写真をクリックしてみて下さい。 640×480にリサイズしただけのオリジナル写真を見て頂けます。


 残る写真を眺めてみるとなんとか写っていたのが上の4枚です。リサイズしてしまうと見えなくなってしまうので、星を明るく強調するようにレタッチしています。
 露出時間を1分とか2分ぐらいにできるともっとたくさん写せるような気がします。


写真をクリックして下さい

 もうひとつ写真を眺めていて面白いことに気が付きました。
 三脚に固定して連続で撮ったものですから、星が動いている連続写真にもなっていたんです。当たり前といえば当たり前なんですが・・・(^^)。
 それでアニメーション画像を作ってみました。およそ15分間の画像を5秒間に短縮した(200倍速?)画像になっています。 約200KBありますので「よろしければ・・・」なんですが、見てみて下さい(^^;。
 画像を小さくして、さらに星を強調するレタッチをほどこしましたら、また面白い発見をしました。 アニメーションを動かしてはじめて気が付いたのですが、さらにいくつかの流星が写っていました。結構飛んでいるんですよ、分かりますか?
 オリジナル写真には写っていないように見えましたが、カメラはちゃんと捕らえてくれていたんだと嬉しくなります。 レタッチすれば現れてくるんですから・・・これも驚きの発見です。

 以上、「デジカメでも流星が撮れるもんです」の観測日記でした。(^^)
 流星群はしし座に限らず、他にもいくつか有名なものがあります。星座の名前が付いていて、時期もいろいろですので、興味のある方は調べてみて下さい。 さらに興味のある方は、流星の写真なんぞに挑戦してみて下さい。

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