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福島第一とチェルノブイリ
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 過去の原発重大事故と比較してみました。アメリカのスリーマイル島事故については、あまり詳しい情報が得られませんでした。
2012年1月3日公開 赤沢富士男
写真 福島第一原発
福島第一原発
チェルノブイリ原発
チェルノブイリ原発
スリーマイル島原発
スリーマイル島原発
日本 ソビエト連邦(当時) アメリカ
場所 福島県双葉郡大熊町 プリピャチ(現ウクライナ) ペンシルバニア州
発生日 2011年3月11日 1986年4月26日 1979年3月28日
時間 14時47分(日本時) 1時23分(モスクワ時) 16時過ぎ(現地時)
事故炉(出力) 1号機(46.0万kW)※1
2号機(78.4万kW)※1
3号機(78.4万kW)※1
4号機(78.4万kW)
4号炉(100万kW) 2号炉(96万kW)
INES(事象レベル) レベル7
1〜3号機(炉心融解)※2
4号機(建屋損壊)※3
レベル7
(核爆発)
レベル5
(炉心融解)
事故原因 東日本大震災※4 人為的ミス 作業員判断ミス
死者 地震・津波 2名
作業中 2名
政府発表 33名
推定 5万〜100万人
直接死 0名
推定 1〜2名
負傷者 地震・津波 6名
1・3号機爆発 15名


被曝 作業員 30名(100mSv超)※5
住民 88名(除染した人数)※5
被災者 900万人※5
避難区域 避難指示 20km以内
自主避難要請 30km以内
避難 30km以内
(11.6万人)
350km圏内の高レベル地点
(移住者40万人)
勧告 8km以内
自宅待機 16km以内
後遺症 不明※6 甲状腺がん
乳がん
肺がん
食道がん
子宮がん
白血病
乳幼児死亡率増加
汚染地域※7 福島 Fukushima
文科省発表(2011.12.16)
チェルノブイリ Chernobyl

※1 出力だけみると、炉心融解(メルトダウン)を起こした福島第一原発1号機・2号機・3号機を合計すると202.8万kWとなり、過去の原発事故の中でも最大級になります。

1号機の水素爆発
1号機の水素爆発
3号機の核爆発?
3号機の核爆発?
※2 1号機の爆発と、3号機の爆発は比べてみると違って見えます。海外メディアでは、3号機の爆発はチェルノブイリ原発事故と同じ核爆発であるという見方をしていると報道しているようです。 1号機は建屋内で発生した水素が建屋上部に溜まって爆発したので、煙は白く、爆風は四方に広がっていますが、3号機は煙が黒く、真上方向に上がっています。 これは核爆発による爆煙の色で、頑丈な圧力容器の丈夫の蓋を飛ばしたため、真上に上がったからだという説明です。

※3 4号機の事故は、3号機で発生した水素ガスが配管を通って4号機建屋に入り水素爆発したもので、破損したのは建屋だけで圧力容器は壊れていないと言われています。

※4 過去の原発事象(事故)と違うのが今回の原発事故の原因で、地震や津波という自然災害により発生した重大に事故ということで、 もはや人間の英知だけでは原発の安全性は担保できないという判断が働いて、ドイツやフランスなど諸外国の脱原発の動きにつながったと言われています。

チェルノブイリ汚染域
日本のテレビで放映された
チェルノブイリ原発の放射能汚染地域
※5 ここにある公式の数は、「何かを施して判明した数」です。作業員の中には線量計を付けていなかったという報道もありました。住民に至っては除染をした人数ですから、 表下段の汚染地域の大きさを見ていると、どうやら極めて小さい数字のように感じます。チェルノブイリにおいては推定人数になります。調査団体によりかなり幅があります。 この数字は平均値といいますか、避難した人数やヨーロッパ・ユーラシア大陸全体に放射性物質が飛来したことを考慮して、私が妥当じゃないかと判断した数字です。

※6 これからの問題ですね。国は暫定基準といって許容値を上げたり、検査体制や調査体制は誰かさん任せで、ほとんど何もしていないに等しい状況ですから、 福島県に限らず、日本全国いろいろな場所で放射線障害の問題が出てくるように感じます。

海洋汚染1
海洋汚染2
※7 ※5のチェルノブイリ原発事故の汚染地域、表の汚染地域も参考にして頂きたいのですが、一見すると、福島原発の汚染は小さいように見えます。 それは日本の国土が狭くて、山もありますから、汚染された国土だけで表現すると、誰かさんの都合のいいように小さくなるからだと思います。 ですが、これから一番問題になってくるのがこれまであまり表現されてこなかった海洋汚染だと思います。 右はARSという海洋を調査し研究している会社が公開しているもので、 浮きを浮かせて調査するラグランジュ関数小片分散方法を用いた福島原発から流出した放射性物質の移動状況を表しています。右は2011年11月11日に公開されたものです。 こちらにアクセスすると見ることができます。あくまでも浮きを使った調査に基づくものですから参考にならないと反論もあるかも知れません。 放射性物質は重い核種のものが多いですから沈んでしまうからです(トリウム3Hは沈まないと思いますが…)。でも逆に、そうなる前にプランクトンや小魚などが取り込み、さらに大きい魚が捕食することを考えると、 彼らは回遊しますし移動しますから、この流動図より深刻かも知れません。ヒトは食物連鎖の頂点にいます。海洋汚染が進むと福島、日本にとどまらず、世界中に放射性障害の被害が広がる恐れがあるように思います。 この問題はあとから効いてくるだけに深刻だと思います。

※写真はWikipediaのもを使用しています
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