元素記号 |
半減期 |
崩壊エネルギー |
医療X線 |
0.002 〜 0.020 MeV |
7Be |
53.12日 |
0.477 MeV |
26Al |
71.7万年 |
1.8086 MeV |
46Sc |
83.79日 |
0.889 MeV 1.120 MeV |
47Sc |
3.3492日 |
0.159 MeV |
48Sc |
43.67時間 |
0.9 MeV 1.3 MeV 1.1 MeV |
44Ti |
63年 |
0.07 MeV |
51Cr |
27.7日 |
0.320 MeV |
52Mn |
5.591日 |
0.9 MeV |
54Mn |
312.3日 |
0.834 MeV |
65Zn |
243.8日 |
1.1155 MeV |
73As |
80.3日 |
0.05 MeV 0.01 MeV |
74As |
17.78日 |
0.595 MeV 0.634 MeV |
72Se |
8.4日 |
0.046 MeV |
75Se |
119.779日 |
0.264 MeV 0.136 MeV 0.279 MeV |
83Rb |
86.2日 |
0.52 MeV 0.53 MeV 0.56 MeV |
84Rb |
32.9日 |
0.881 MeV |
86Rb |
18.65日 |
1.0767 MeV |
83Sr |
1.35日 |
0.76 MeV 0.36 MeV |
85Sr |
64.84日 |
0.514 MeV |
87Y |
3.35日 |
0.48 MeV 0.38 MeV |
88Y |
106.6日 |
1.83 MeV 0.89 MeV |
90Y |
2.67日 |
2.18 MeV |
91Y |
58.5日 |
1.20 MeV |
88Zr |
83.4日 |
0.392 MeV |
89Zr |
78.4時間 |
0.909 MeV |
95Nb |
34.991日 |
0.765 MeV |
97Ru |
2.9日 |
0.215 MeV 0.324 MeV |
103Ru |
39.26日 |
0.497 MeV |
X線は電磁波の一種で紫外線や可視光線、赤外線などと同じです。紫外線よりも波長が短くエネルギー密度が高いため、強い電離作用がある放射線として分類されます。
放射線のひとつγ線も電磁波の一種ですが、X線と波長領域が重なる部分は、その発生過程に違いがあるだけで、波長からは区別できないとのことです。
医療用X線は、平たくいうと電気エネルギーで作り出します。原子核の周りを回る電子(e)が、その軌道をひとつ落ちる際に放出するエネルギーがX線を発生させる現象を利用しています。
このときのエネルギーが2〜20keV(キロエレクトロンボルト)だそうです。eV(エレクトロンボルト)は電子(e)や陽子(p)などの素粒子の世界におけるエネルギーの単位だと思っていただいたらいいかなと思います。
それに対してγ線は、主に原子核から出てくるエネルギーによって発生してきます。放射性原子核が崩壊する際に出てくるγ線のエネルギーを調べたのが右表です。
一番小さなものでも0.01MeV(メガエレクトロンボルト)で、X線のエネルギーの単位を合わせて書くと0.002〜0.02MeVですので、あまり変わらないように思えますが、
これは右表の一番小さな場合の倍率で、他を見るとほとんどのγ線の崩壊エネルギーが10倍以上あり、桁がひとつふたつ違う感じなのが分かると思います。
何が言いたいのかというと、生体を破壊する作用する(電離)エネルギーが10倍以上も違うX線検査を引き合いに出してきて、原発事故の放射線は「問題ない」と説明することは、
果たして問題ないのだろうか?…ということです。5Wの豆電球も60Wの白熱電球も、どちらも同じ電球なんだから、寝るとき問題ないだろうと言われているような気がしてしまうのです。
このあたり、是非、専門家にお伺いしてみたいところです。
なお、ジョンズ・ホプキンス大学医学部の研究によると、X線検査で医療被曝を経験した女性は、X線検査未経験者の同年齢の女性に比べると、ダウン症児が生まれる確率が7倍も高いことが明らかになっているそうです。
X線被曝でも遺伝子に影響を与えるのですから、核崩壊による放射能への注意はもっと慎重にあるべきだと私は思います。
ダウン症候群
21番染色体が1本多いトリソミーという染色体異常をもつ先天性疾患。ダウン症侯群様顔貌と言われる特徴的な顔貌と筋緊張低下を特徴とする。
いろいろな臓器に奇形や障害を持つことがあり、知的障害や先天性心疾患、十二指腸狭窄、斜視、白内障、難聴などがみられることがある(すべてが合併するわけではない)。
|
|