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万葉の世界(6)
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磯城島の 大和の国に 人二人 ありとし思はば 何か嘆かむ
 この歌は庶民の女性の心を詠んだものといわれています。

磯城島の 大和の国に 人二人 ありとし思はば 何か嘆かむ

 一見するとちょっと分かりにくい短歌なんですが、「磯城島の」は枕詞で「大和の国」はこの国(日本)のことで、「人二人」の最初の「人」は、自分が思う(恋する)人という意味です。 最後に「嘆かむ」とありますので、切ない想いを詠っていることから「想う人」を指していることが分かるわけです。この歌は、こうなります。

 『この国に、私が想う人が二人もいるような人ならば、どうして嘆きましょうか(私が想う人はあなただけ)』という意味になります。

 男性からみて女性はいくらでもいると思ったり、女性も、男性はいくらでもいると思ったら、恋に悩んだりしないわけです。 この人でなくちゃ…と思うことで切なく思い嘆くのが恋心なんです。(*^^*)
 「人二人 ありとし思はば 何か嘆かむ」(どこにでもいるようなひとなら、こんなに嘆かない)・・・ちょっと切ない恋の歌です(^^)>。


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