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第1部 写真の基礎 シャッタースピードと絞り
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シャッタースピード

 普段、カメラは光を中に入れないためにシャッターを閉めています。シャッターボタンを押すとこのシャッターが開きますが、この開く時間をシャッタースピードといいます。

 たとえば「1/60」とは、「60分の1秒」シャッターを開けるという意味です。この1/60秒という時間は手ブレを起こさないための最小時間と言われています。 つまり手ブレを起こさないようにするには「1/60」よりも速いシャッタースピードでなければならないということです。



 カメラのシャッタースピードはメーカーや機種によって若干の違いはありますが、1/60の次は1/1251/60の前は1/30というようになっています。 つまり、シャッタースピードが速くなる割合は倍々になる関係にあります。

 これはどういうことかと言いますと、光をカメラに取り入れる時間が半分に、つまり光の量が半分になるということです。このことはカメラを操作する上で大事な意味を持ちますので覚えておいて下さいね。

 手ブレを起こさないためのシャッタースピードの限界は1/30ですが、しっかり構えて撮れば1/15や1/8でも撮れないことはありませんが、通常1/100程度に考えておくと失敗しないと思います。
 スポーツなど動きのある被写体を撮る場合は、1/500などできるだけ速いシャッタースピードを選ぶようにすると、その瞬間の鮮明な画像として撮ることができます。 逆に、敢えて通常のシャッタースピードにして動きによるブレを撮ることでその躍動感を撮る手法もあります。
 テレビ画面は1秒間に30コマの静止画を映していますので、それより速い速度で撮ると、画面の半分以下しか映っていない写真になってしまいます。 だいたい1/4〜1/15にするとうまく撮れると思います。このスピードは手ブレを起こしますので三脚などに固定して撮るようにします。 スチールカメラではオートレリーズを使ってシャッターを切るとグッドです。
絞り値(Fナンバー)

 レンズを通る光の量を調節するのが「絞り」です。一眼レフ・カメラではレンズの絞り調節リングに記されています。 デジカメでは液晶ビューに表示される「F4.0」などと表示されるのがそれです。この「絞り値」を「Fナンバー」とも言います。



 Fナンバーの数字が大きいほど絞りは小さくなり、その分だけレンズを通過する光の量は減ってきます。

 この数字からは分かりにくいのですが、たとえば「F4」を「F5.6」に変えるように、この数字をひとつ大きくすると光の量は半分になります。 逆に「F4」を「F2.8」に変えると光の量は2倍になります。

 つまり、絞りの目盛りもシャッタースピードと同じように、光の量が倍々になる関係になっています。

 絞りの設定は、暗いときほど数字を小さく、明るいほど数字を大きくすると考えて差し支えありません。 ただ、後でご説明する「被写界深度」との絡みがあって、いい写真をと考えるほど考慮する必要がでてきます。
 ごく日常のシーンでは、曇った日は「F5.6〜F8」、雨や暗い曇りの日は「F2.8〜F4」、晴れた日は「F11〜F16」、真夏の眩しい日中は「F16〜F22」と、 単純に覚えておくといいと思います。とくにマニュアル撮影できるスチールカメラなら、電池切れを起こしてもなんとか撮影できます。 曇りなら「F8」と覚えておくといいでしょう(シャッタースピード 1/100として)。
 新しく買ったスチールカメラ(MZ-50)が電池切れを起こして閉口したのは、このマニュアル撮影が出来なかったからなんです。 いまのカメラって電池がないと動かないようになってるんですね。
シャッタースピードと絞りの関係

 シャッタースピードも絞りも、目盛りひとつ動かすと光を捕らえる量が倍々の関係で変化します。

 実は、これがカメラを操作する上で最大のポイントになりまして、スポーツ・シーンで少しでもシャッタースピードを上げたい場合は、 その分絞りを開放すればいいことになります。つまりシャッタースピードをワンランク上げたら、絞りはワンランク開く(F値を下げる)ということです。

 あとでご説明するフィルム感度も、ISO25、ISO64、ISO100、ISO200、ISO400・・・といった具合に倍々の関係になっていますから、 こうしたことを考えて操作すると撮影シーンが広がってくると思います。

 デジカメの場合は、機械式の一眼レフ・カメラと違い、シャッタースピードやF値が細かく設定できるようになっているようです。
 つまり倍々の関係ではなく、無段階的に動作するということです。ですが、適正露出を表示してきますのでそれを目安に調整するといいと思います。
 コンパクトカメラでは、適正露出の範囲に余裕をもたせるように作られていますので、あまり意識することはないと思いますが、 こうしたことを知っていると応用範囲が広がってくると思います。
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